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デルトラ考察 ジャスミンはなぜ特殊能力を授かったのか

 
 
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こんにちは! てるてるです(・ω・。)
 
私はエミリー・ロッダ著『デルトラ・クエストシリーズが大好きです。
最近『スター・オブ・デルトラ』を読んだことでデルトラ熱が再燃しました!
そこでデルトラについて昔から考えていたこと、新たに考えたことをブログに書いていきたいと思います!
 
 
デルトラ・クエスト〈完全版〉(全17)

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記念すべき第一弾は、ジャスミンはなぜ特殊能力を授かったのかを考察してみました!
 
 
 
以下、ネタバレ注意!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ジャスミンは「沈黙の森」で生まれ育った女の子です。
ジャスミンには不思議な力が備わっています。
それは「木々や鳥などと意思疎通ができる」というものです。
素晴らしい能力ですね!
ジャスミンがこのような能力を持っている理由をちょっと考えてみました!
半分、こうだったらいいなという願望も含んでおります。
「こう考えてるヤツもいるんだなぁ」と生ぬるく見守ってください(笑)。
 
 
 

「沈黙の森」で生まれ育ったから

「沈黙の森」はデルトラ王国の魔境のうちの1つです。
恐ろしい怪物や、様々な生き物が住んでいます。
そんな「沈黙の森」の空気をたくさん吸って育ったので、ジャスミンは不思議な能力を手に入れたとしても不思議はありません。
「骨岬灯台」の魔法に満ちた環境で生まれ育ったベリティーと同じように。
 
 
  

遺伝

遺伝により生まれつき能力があったという可能性も考えられます。
つまり、ジャスミンの親であるジャードかアンナが「木々や鳥などと意思疎通ができる」能力をもっていて、その能力がジャスミンに遺伝したという考えです。
 
そう考えるのには2つの理由があります。
 
 
1.2人だけで「沈黙の森」に隠れ住むのはあまりにも無謀
ジャードとアンナさんは、国王夫妻の身代わりとなって旅に出て、とりあえず落ち着く場所として「沈黙の森」を選びましたが、どちらかにこの能力がない中で「沈黙の森」で生活することは、かなり無謀なのではないでしょうか。
 
旅慣れていない大人2人、しかも1人は妊婦さん。
しかも、子どもが生まれたらあやしたり寝かしつけたり、面倒を見たりしなければなりません。
育児はとっても大変です。
そしてなおかつ安全のため見張りも欠かすことはできません。
かなりハードワークです。
例えジャードのありえないほどの環境適応能力を持っていたとしても、「沈黙の森」で生き残るのは至難の技になると思います。
 
しかし、そこでどちらか1人がこの能力を持っているとなれば、だいぶ生き残る可能性が高くなってきます。
 
空からの情報も得られるし、見張りも楽になりますしね!
頼もしい仲間が1人増えるようなものです。
 
また、2人が別行動をした際、何か危険にあったときに鳥さんがいれば、片方に危険が迫っていることを伝えてくれるので、もう片方は助けにいけます。
 
 
2.トーラにどうやって手紙を送ったのか?
ジャードたちが国王夫妻の替え玉となり、鍛冶場から旅立った日に、トーラへ「国王夫妻が逃げたから匿ってほしい」という手紙を送りました。
しかし、ジャードとエンドン、ジャーン様はベルトがしまわれている塔から、大急ぎで鍛冶場に移動しました。
伝書の鳥を一緒に連れてくるなんてことはしていないと思います。
 
ではどうやってトーラへ手紙を出したのでしょうか?
 
やっぱり、ジャード、アンナと仲のよかった鳥さんが協力してくれたのではないかと思うのです。
そして、鳥と言葉を交わせたほうが、鳥を調教することもなく、信頼関係さえあれば頼みを聞いてくれるはずです。
ジャードとアンナに恩があれば、鳥さんからトーラに手紙を届ける役を申し出てくれるかもしれません。
 
協力してくれる鳥さんがいないと……
エンドン「ジャード、トーラに保護を求める手紙を書いたはいいが、どうやって届けるんだい?」
ジャード「え?……どうするかな…汗」
エンドン&シャーン&アンナ「………………汗」
 
みたいなことになりかねません(笑)
 
 

ジャードとアンナ、どちらがその能力を持っていたか

そこで気になるのは、ジャードとアンナ、どちらがその能力を持っていたかですよね。
 
私はアンナさんの方だと思っています!
半分は「アンナさんがそういう能力を持ってたらいいな〜」という願望ですが(笑)
 
以下、アンナさんが能力を持っていると思う理由(願望含む)です。
 
 
1.ジャードがウェンに捕まったとき、誰がそれを見つけたのか?
「沈黙の森」でリーフとバルダがウェンに捕まってしまいましたが、ジャスミンがウェンから逃れる薬をリーフたちに飲ませて助けてくれました。
その後、彼女は家でこんなことを話しています。
 
 “「母がずっとむかしに調合したものよ。ウェン・デルの細道に生えている木の葉をせんじたの。父がウェンにやられたときも、あれでたすかったわ(略)」”
(作:エミリー・ロッダ  訳:岡田好恵『デルトラ・クエスト 1 沈黙の森』
岩崎書店 2002年発行 13 木の上のすみか p153)
 
ジャードがウェンに捕まったけれどこの薬で助かったと。
つまりアンナさんかジャスミン、あるいは2人が、ジャードにアンナさん特性の薬を飲ませて助けたということです。
 
ここから、ジャードはジャスミンやアンナさんとは別行動を取っていたと考えられます。
彼女たちが一緒に行動していたらジャードと一緒にウェンに捕まっていたはずです。
きっと、食料を求めて森の中を動き回っていたら、運悪く「ウェン・デルの細道」に出てしまい捕まってしまったとか、そんなところだと思います。
 
さて、そこで疑問が出てきます。
ジャードが捕まったことをアンナさん、もしくはジャスミンに知らせたのは一体誰でしょう?
 
アンナさんとジャスミンが運良くジャードのそばを通りかかる可能性はなくはありませんが、確率的にとても低いと思います。
 
ジャード&アンナと行動をともにしていた仲間の鳥か、「沈黙の森」の心優しい木々、鳥さんたちが「ジャードがウェンに捕まった!」と教えてくれたのではないでしょうか?
 
能力を持つジャスミンがその言葉を理解して、能力を持たないアンナさんに伝えた可能性ももちろんありますが、問題はジャスミンも単独行動ができたかもしれないという点にあります。
 
作中の彼女を見てわかるとおり、自立心旺盛な人物です。
そして彼女はとんでもない空間把握能力、及び直感力の持ち主でもあります。
 
ジャスミンはいままで一度だって、道をまちがえたことなんかなかった。暗闇のなかでも、直感で正しい方角へ進むことができる。“
(作:エミリー・ロッダ  訳:岡田好恵『デルトラ・クエストⅡ  3 影の王国』岩崎書店 2003年発行 10 ごみの山 p136)
 
なのでかなり幼いときからでも、森の中を自由に動き回れたかもしれません。
さらに言えば両親と生き別れたあとも1人で生きていくには、7歳より前に「沈黙の森」を1人で歩き回れないといけないと思います。
実際、ジャスミンは両親と別行動を取っている様子が書かれています。
 
“「わたしは川へ水をくみにいっていた。両親は食料をさがして、木の上の家に運び上げようとしていたの。そこへ影の憲兵たちがあらわれて、ふたりをつかまえ、家に火をつけて、つれていったの」"
(作:エミリー・ロッダ  訳:岡田好恵『デルトラ・クエスト 1 沈黙の森』
岩崎書店 2002年発行 13 木の上のすみか p152)
 
つまり、ジャード、アンナ、ジャスミンがそれぞれ別行動をしていた可能性もあるのです。
能力を持つアンナさんは、ジャードがウェンに捕まっていることを木々や鳥さんたちから教えてもらい、薬を飲ませジャードを助けた。
その後ジャスミンと合流し、この出来事を話し、「ウェン・デルの細道」は絶対通ってはいけないと教えた可能性もあるのです。
 
 
2.ジャードが能力を持っていたとすると、彼はとんでもないスーパーマンになってしまう
 
これは少しメタ的な視点になってしまいますが(笑)
 
ここでジャードの人生を振り返ってみましょう!
 
 
家臣の子として生まれ、エンドン王子の親友となる。
2人仲良く教育を受けたり遊んだりしていた。
          ⇩
しかしエンドンが即位した日にデルトラに迫る危険について知ってしまい、ベルトをつけるよう焦りのあまり強要してしまう。
主席顧問官プランディンにエンドン王暗殺の濡れ衣を着せられて城を追い落とされる。         
          ⇩
鍛冶場に転がり込んで生活をする。
何年かのち、アンナさんと結婚。
          ⇩
エンドンが即位してちょうど7年後、エンドンからの合図がきて助けに行くも、ときすでに遅く、ベルトは粉々。
替え玉作戦を立て、ジャードとアンナは国王夫妻の代わりに鍛冶場を出立。
          ⇩
道中、トーラから保護を断る手紙が来たり、西では影の憲兵団が子連れ女性を殺しているという情報を聞いたりしたため、ジャードとアンナは「沈黙の森」に落ち着くことに。
そしてジャスミンが生まれる。
          ⇩ 
それから7年後、家族仲良く暮らしていたところ、ジャードとアンナは影の憲兵団の捕まる。
          ⇩
「影の王国」に連れて行かれる。
          ⇩
アンナさんは「影の王国」で亡くなったと思われる。
ジャードは怪物ブラールと戦わされていた模様。
以前の記憶は全部消えてしまった。
          ⇩ 
1度入ったら出ることは出来ないと言われている「影の王国」から、どうにかこうにか脱出。
母国デルトラに自力で戻る。
          ⇩ 
「羽休めの林」にてジョーカーという人物に助けてもらう。
「影の憲兵団」に殺された彼のの名前を借り、レジスタンスのリーダーになる。
          
 
ここまででも大変な経歴の持ち主です。
 
その他、作中でみられるように、彼は持ち前の強さや運動能力、頭の回転の速さなどを存分に発揮しています。
こう見ると、彼は冒険に必要な素質や、サバイバル能力をかなり兼ね備えているんだな〜と思います。
 
こんな感じで、ただでさえ彼は人間離れしているのに、それに加えて「鳥や木々たちと意思疎通できる能力」も持っているとなると、すごすぎるスーパーマンになってしまいます。
人間超えちゃう(笑)
 
 
3.アンナさんの描写
アンナさんの描写といえば、
 
"クリアン老人が声をかけると、さっそくやさしい顔の少女が走り出てきた。彼女は一瞬、けげんな顔をしたが、すなおに祖父を手伝って、ジャードに水とパンをあたえ、傷口を消毒した。"
 (作:エミリー・ロッダ  訳:岡田好恵『デルトラ・クエスト 1 沈黙の森』
岩崎書店 2002年発行 4 鍛冶場 p43)
 
"気がつくと、むこうのほうで、大きな槌の音がきこえ、台所では少女が歌っていた。"
(作:エミリー・ロッダ  訳:岡田好恵『デルトラ・クエスト 1 沈黙の森』
岩崎書店 2002年発行 4 鍛冶場 p43) 
 
"この老人も、かわいらしい孫娘のアンナも、気に入った。"
(作:エミリー・ロッダ  訳:岡田好恵『デルトラ・クエスト 1 沈黙の森』
岩崎書店 2002年発行 4 鍛冶場 p46)

 

"その声は、風のそよぎのようにやさしかった。"
(作:エミリー・ロッダ  訳:岡田好恵『デルトラ・クエスト 1 沈黙の森』
岩崎書店 2002年発行 16 トパーズ p183)
 
これらの他、いくつかのセリフくらいしかありません。
 
これらからアンナさんについてわかることは、「優しくて、歌が好きで、かわいらしい人」くらいです。
 
描写がちょっとしかなかったのはとても寂しいですが、
妄想のしがいがある!←おいw
 
 
 
 
以上のことから、わたしは、アンナさんが「木々や鳥と意思疎通できる」能力を持っていて、その能力がジャスミンに遺伝したという考えです。
 
家族3人+鳥さんで「沈黙の森」を乗り切ったのではないかと。
 
その場合、ジャスミンが一緒にいた鳥さんについて言及していないとおかしい気もしますが、ジャスミンが物心つく前に鳥さんが亡くなってしまったとしたら、覚えていないだけという可能性もあります。
鳥さんが亡くなってしまったあとは、「沈黙の森」で暮らす鳥さんたちや木々たちから情報収集をしていたのではないかと考えることもできます。
 
 
 
これらはあくまで可能性の話ですが、こんなふうに考えていくと、デルトラ世界が広がっていくような気がして楽しいです。
 
これからも(半分願望と妄想混じりの)考察をしていきたいと思います!