自由を求めるてるてるのブログ

風のように自由になりたい(・ω・。)

原作ジョーカーはデインの正体を見破っていたのか問題

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こんにちは! てるてるです(・ω・。)
今回は原作ジョーカーはデインの正体を見破っていたのか問題について考察していきたいと思います。
 
 
以下ネタバレ注意☆
尚今回は原作+アニメ版+漫画版+ゲーム版のネタバレも含みます。
 
 
 
 

 

デルトラ・クエスト〈完全版〉(全17)

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デルトラクエスト 7つの宝石 特典 モンスター図鑑付き

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デインの正体は、影の大王が作りだした最強の変身怪物Aオルでした。
少年に化け、レジスタンスに所属し、影の大王の抵抗勢力やリーフたちと関わることでスパイ活動をしていたのです。
Aオルはどんなものにも簡単に化けることができ、なおかつCオルのように目立つところに影の大王の印があるわけでもなし。
Bオルのように"ゆらぎの時"(3日に1度、化けていた姿が崩れ揺らぐ現象)もなし。
完璧に変身状態を保つことができるため、見破るのは不可能と言っても過言ではありません。
 
デルトラ王国には、Bオルを"ゆらぎの時"まで待たずに見破れる人たちかいます。
ジョーカーもその1人ですね。
なんでも直感が研ぎ澄まされていて見破る力が高いのだとか。
はぁぁ〜めちゃくちゃかっこよい…。
ジョーカー以外のBオルを見破れる人たちも登場させてほしかったですね。
どんな人たちなのか気になります!
 
 
 
さて、今回の"ジョーカーはデインの正体を見破っていたのか問題"ですが、実は媒体によって異なっているのです。
 
 
アニメ版では48話"親友デインの正体"で、デインが七部族&レジスタンスのメンバーを見下し嘲笑いながら、自分はAオルだと正体を明かすシーンがあります
(このデイン役の声優、斎賀みつきさんの迫真の演技にはシビれました!
いつもの穏やかな感じのデインとは打って変わって、ザ・悪役って感じ。かっこよ…)。
そこでジョーカーは目を見開いて驚いている表情を見せます。
つまり、彼はデインの正体に気づいていなかったということになりますね。
 
 
漫画版でも10巻にデイン自ら正体を明かすシーンがあります。
そのときジョーカーは、デインのことを実の息子のように思っていたのに…!という旨のことを言いながら攻撃していたのを覚えています。
(このジョーカーのセリフは、デインが自分をトーラに連れて行くことを条件に、リーフたちをレジスタンスの隠れ家から逃したときのシーン
 
"「ぼくは、きみたちのために仲間をうらぎった。父のようにしたっているジョーカーまでうらぎったんだ。それなのに、まだ――」"
 
(作:エミリー・ロッダ 訳:岡田好惠『デルトラ・クエスト 6 魔物の洞窟』
岩崎書店 2002年 6 予定変更 p72)
 
原作にはジョーカーがデインを実の息子のように思っているというセリフはありません。
しかし、実はそう思っていたら萌えます)
 
(てるてるは漫画版も買ったのですが、整理をした際にどこにしまったのかわからなくなってしまったので今は見返すことが出来ません…ショック…(´;д;`) 
どうか見つかりますように!!(切実))
 
 
ゲーム版ではちょっと趣向が異なります。
アニメ版や漫画版、原作のように、デイン自ら正体を明かすのではなく、ジョーカーがデインはAオルだと見破り、リーフたちに告げる展開となっていたと記憶しています。
ジョーカーかっこよい…。
 
 
さて、原作ではどうなっているかというと、ジョーカーはデインをAオルと見破ったか否かは明かされていません。
ジョーカーはベタクサ村のレジスタンスの隠れ家からデル城に移動する際、単独行動を取りました。
それが功を奏し、リーフがデインを倒すことができました。
このとき、ジョーカーはデインの正体を見破っていたのでしょうか?
捕まっているデインを助けようとしていたら、リーフとデインの声が聞こえてきて、それでデインがAオルだと知ったのか、
それとも最初からデインを倒すつもりでデインのもとへやってきたのか、定かではありません。
 
ジョーカー推しの私としては、見破っていてほしいです!
そのほうがかっこよいから!
 
とまぁ、私の希望はともかく、ジョーカーは少なくともデインは何か重大な秘密を隠している、或いはもしかすると敵なのではと疑ってはいたのかなとは思います
 
 
 
理由①
デインのことを怪しいと思ったかもしれない描写
 
 
ファーディープの小屋でトーラ族とリーフ一行、ジョーカーとデインがデルトラのベルトについて話し合っているシーン。
宝石を全部取り戻しても何も起こらないので、何が足りないのかを考えていました。
そこでデインが『デルトラの書』を開いて読み上げます。
農場主の息子であるデインがデルトラの歴史を詳しく知っていることを不思議に思ったジョーカー、デインに質問しますが、デインはデルトラ解放を強く信じる両親から教わったと答えます。
その時のジョーカーの反応が以下の引用です。
 
" そのときリーフは、ジョーカーの黒い目がきらりと光るのを見た。怒りだろうか? 後悔か? いやもっと、別のものだろうか?"
 
(作:エミリー・ロッダ 訳:岡田好惠『デルトラ・クエスト 8 帰還』
岩崎書店 2003年 3 信頼の芽 p50)

 

 
この、きらりと目が光ったとき、ジョーカーはデインが怪しいのでは?と思ったのではないかと思っています。
 
この時代のデルトラは、庶民には歴史の教育など行き届いていなかったと思われます。
『デルトラの書』が大量生産されているとしても、この圧政の真っ只中、日々の生活に追われている人々が殆どのはず。
なので歴史教育をされる立場は限られています。
王族、貴族などの城に関係する地位の者。
教育者、或いはその関係者。
それか影の大王の手下。
 
ジョーカーは、デインはそのどれかのはずだと考え、一番最悪のパターンも視野に入れていた。
だから、デル城へ向かう際に、ジョーカーは単独行動をしたほうが良いと判断したのではないでしょうか。
 
実際彼が単独行動をしなかったら、全員憲兵団に捕まってThe Endでしたでしょうしね。
 
 
そしてこれはちょっとメタ的視点になりますが、この章「信頼の芽」には、スカールに襲われかけたリーフ御一行をジョーカーが助ける話が書かれています。
リーフからジョーカーへの信頼が芽生え始めた一方で、ジョーカーはデインに対して不信感を抱き始める……。
だとしたらものすごく皮肉かつ対比的ですね!
 
 
 
理由②
デインが『デルトラの書』の目的のページを見つけるのが早すぎる
 
 
影の大王はいましめの谷の番人に『デルトラの書』を読ませていました。
 
"「ここの番人は、影の大王の手下だ。それは、番人が言ったことから考えても、まちがいない。影の大王の手下が『デルトラの書』を読んでいるとしたら……それは影の大王の命令にきまっているじゃないか!(中略)」"
 
(作:エミリー・ロッダ 訳:岡田好惠『デルトラ・クエスト 7 いましめの谷』
岩崎書店 2003年 12 捜索 p138)
 
影の大王が心血を注いで作ったAオルのデインにも、『デルトラの書』を読ませていても不思議ではありません。
 
デインは『デルトラの書』を読み込んでいたのではと思う描写があります。
それは、デインが『デルトラの書』の目的のページを見つけるスピードです。
 
比較のために、リーフが目的のページを探すシーンを引用します。
 
" リーフはけんめいに、『デルトラの書』のページをめくっている。どのページも、よく覚えていた。だが、いま、リーフがさがしているのは、特別な一節――ダイアモンドの力について説明した一節だ。
 やがてリーフは、目あての箇所にいきあたった。"
 
(作:エミリー・ロッダ 訳:岡田好惠『デルトラ・クエスト 7 いましめの谷』
岩崎書店 2003年 12 捜索 p139〜140)
 
 
お次はデインが『デルトラの書』をめくるシーン。
 
" デインは『デルトラの書』をひっぱり出すと、ぱらぱらとめくった。すぐに、目当ての場所が見つかった。"
 
(作:エミリー・ロッダ 訳:岡田好惠『デルトラ・クエスト 8 帰還』
岩崎書店 2003年 3 信頼の芽 p48)
 
 
小さい頃から『デルトラの書』を読みこんでいるリーフでも懸命にページをめくり、目的のページを探し当てるのに少し時間がかかっています。
一方デインはぱらぱらめくって、すぐに目的のページを見つけています。
 
このシーンから、デインも『デルトラの書』を相当読み込み、どのあたりに何が書いてあるのか把握しているからすぐに見つけられたのでは?と思っています。
 
デインは『デルトラの書』をしっかり読み込める立場――王族、貴族などの城に関係する地位の者or教育者、或いはその関係者or影の大王の手下――にあると推測できます。
ジョーカーもきっとそう思ったのではないでしょうか。
 
 
 
理由③
出会って約1年のデインを助手につけている
 
 
ジョーカーとデインがともに行動しているシーンがよく見受けられます。
もはやレジスタンス代表といえばこの2人!というレベル。
他のレジスタンスメンツも出してほしかったですね〜。
どんな人たちがいるのか非常に気になります。
 
まあ、それはともかく、デインはれっきとしたジョーカーの助手だということが明記されています。
そのデインのセリフがこちら。
 
"「(中略)……ぼくは、家族みんなが強盗に殺されて、ひとりだけ生きのこったところを、ジョーカーに救われたんだ。ジョーカーはぼくに、まず体力をとりもどせと言った。そしてつぎには、無事にトーラまでいきつきたいのなら、もっと訓練が必要だ、と言ったんだ。ぼくは、そのころだって弓が使いこなせたのにね。そのうち、しばらく助手として『レジスタンス』の仕事を手伝ってくれと言い出した。ことわるわけにはいかなかったよ。(中略)」”
 
(作:エミリー・ロッダ 訳:岡田好惠『デルトラ・クエスト 6 魔物の洞窟』
岩崎書店 2002年 6 予定変更 p75)
 
 
そして実は彼らは出会って1年ほどしか経っていないのです。
それがわかるデインのセリフがこちら。
 
"「一年前、うちの農場が盗賊に襲われた。ぼくがもう死んだと思って、盗賊たちが置き去りにしたところを、ジョーカーに助けられたんだ。(中略)」"
 
(作:エミリー・ロッダ 訳:岡田好惠『デルトラ・クエスト 7 いましめの谷』
岩崎書店 2003年 5 トーラの秘密 p60)
 
 
レジスタンスが結成して何年経つのかはわかりません。
しかし、リーフたちが恐怖の山に行く途中でよった羽休めの林にある洞穴で、ジョーカーの墓石を見つけたときに
 
"「ジョーカーは、死んだんだ! でもこの墓石は古いよ。石のようすからみると、少なくとも十年はたっていそうだ。(中略)」"
 
(作:エミリー・ロッダ 訳:岡田好惠『デルトラ・クエスト 5 恐怖の山』
岩崎書店 2002年 7 羽休めの林 p85)
 
とリーフが言っています。
ということは、ジョーカーが影の王国からデルトラに帰ってきたのは少なくとも10年前。
その後すぐにレジスタンスを結成したとすると、やっぱり少なくとも10年は続いている組織と言えます。
 
しかし、加入して1年足らずの少年に約10年続いている組織の助手を任せるのは、ちょっと不自然ではないでしょうか?
結成する際の初期メンバーとかを助手にした方がお互いに信頼もしあっているだろうし、組織の運営がスムーズだと思います。
(余談:初期メンバーにはそれぞれの隠れ家の管理を任せていてあまり作中には登場しなかった、とかだったら萌えます)。
勿論、優秀だったり適性があったりで、初期メンバーの他にも重要なポジションにつく人物はいたと思います。
でもスパイが溢れかえっているこの時代、少なくとも3年くらいは平メンバーに据え置いておいた方が安全なのではないでしょうか。
 
だから、ジョーカーがデインを自分の助手にした目的は、謎の多いデインを自分の一番近くにいさせることで観察兼監視し、他のレジスタンスメンバーを極力危険に晒さないようにするため、とかだったらとてもかっこよいですね!
出会ったときから違和感を感じて疑念を抱いているパターン…。
 
まあ、例えただ単にジョーカーがデインのことを気に入って助手にした場合でも、一緒に長く行動することでデインを観察する時間が増えたことにより、デインに疑念を抱くパターンもおいしいですね。
その場合はジョーカーの心の揺れとか気になります。
まさか、あいつが…。
信じてたのに!!
みたいな感じで愕然としたりとか。
 
 
 
ということで、今回の考察はこの辺で以上となります。
 
デインの正体を見破っていてくれると、とてもかっこよい…(←これ言うの何回目だよ笑)
 
 
 
ではでは(・ω・。)ノ